■平板スレート系の屋根材における屋根漏水の現実
松戸市内の某氏邸からご自宅の『屋根の異常と室内の漏水について』ご相談が寄せられました。
積水屋根診断士は日常的に、こうしたご相談を受けますので、早速屋根上からの調査開始。
ごく普通の平板スレート瓦の屋根ですが、三つ又部分を踏んで歩くとフワフワした
感じがしますし、棟の鉄板雨押さえが殆ど浮いている事が判明。
ただ、瓦自体は数年前に塗装してある上、大きな亀裂や欠損は見当たりません。
こうなると、屋根裏点検が必要になります。お時間を頂き、2階天袋天井点検口から
CCDカメラとデジカメを屋根裏に持ち込みました。
一瞬、カビ臭さが鼻をついてきます。続いて、目の前の屋根構造材にビッシリ白いモノが。
一見何もトラブルは無さそうな屋根です。
しかしよく調査をしていくと棟のトタンの固定釘が至る所抜けてきていたり、
屋根の平部がフワフワしています。 ⇒ これは表面からだけでは分からない深刻な劣化が予想されます。
2階和室の外壁側に、水の流れ落ちた跡が歴然。
また京壁風のビニールクロスの糊が解けてクロスが剥がれ始めています。
白いモノとは、カビです。
屋根の下地のベニヤにも、屋根垂木にも、梁や構造材にもビッシリ繁茂しています。
しかもよく見ると、構造材の一部はすでに腐食が始まっており、ベニヤも黒ずんで
腐敗が始まっています。
屋根上からフワフワした感じを受けた通り、屋根全体が長年の雨水浸透で、腐りかけて
いた訳です。
これでは健康な屋根とは程遠い、不健康そのものの屋根、と言うことになります。
屋根と屋根裏の不健康は、住まい手に不健康を及ぼします。
肺に入り込み、じわじわと健康を蝕むカビ菌も存在し、シックハウス症候群の一因を
成しているケースも多々あります。
日本のカビ研究の第一人者で環境生物学研究所の阿部恵子先生の研究でも明らかなように、
ほって置くと人体に深刻な悪影響をもたらすカビ菌は、見つけたら徹底的に根治しないといけません。
又、電気配線にも漏電〜失火の原因、という深刻な危険性もあります。
屋根補修の方法には、屋根材再塗装という簡便な補修方法もありますが、棟のトタンの浮き部分からの漏水や、釘の抜け、上からでは分からない屋根全体の劣化、弱体化・・・・はとても塗料では直せません。
このお住まいは、2階屋根の下地から瓦、腐った木部は全て交換し、耐震構造化も合せて
一緒に補強工事され、フレッシュなかわらU屋根に生まれ変わりました。
小さいお子さんが居るお住まいなので、
尚更健康屋根への改修工事は
家族全員の将来に渉る安心で健康な
生活を保障する必要条件です。
無料屋根診断実施中〜お気軽にお問い合わせ
屋根診断
暑さや風雨から住む人を守ってくれる屋根。ふだん見ることのできない屋根ですが、日々傷 みは進行していき、気づかない間に家まで蝕んでいきます。 快適な住まいを長持ちさせるために、ホームアイネットは屋根の無料診断を実施しています。 屋根のプロが実際に屋根に上ってトラブルや問題点がないかチェックいたします。
積水認定の屋根診断士
による点検のプロセス
@お申し込み=メールや電話でお申込みください。お近くの屋根診断士が連絡した後、お伺いします。
http://www.homeinet.jp/ http://www.homeinet.jp/contact.htmlA点検調査=見えないところも屋根に上ってしっかり検査。普通では気がつかないような屋根のトラブルや問題点をしっかりチェック。同時に雨樋の不具合・雪止めのチェック・外壁の亀裂色落ち、防水力劣化度のチェックをします。
B診断=問題箇所の撮影。早期発見・早期治療は現状を把握することから始まります。
C報告=問題点、お手入れ方法のご案内。
屋根診断報告書でご説明したトラブルを解決するために、屋根のプロとしてベストな治療方法をご提案し、その費用を明細書とともにご提示します。
■エクセラ事例から平板スレート屋根の実態をご説明します。
鎌ヶ谷市S様邸の事例研究
築後28年 平板彩色瓦(通称カラーベスト) 寄棟型屋根(1階は切妻型)
《棟トタンが強風に対して弱くなる》
平板スレート瓦という材料はセメント基材を成形して表面に骨材系の防水兼用素材でコーティングされたものなので、防水性はひとえに表面素材の劣化時期にかかってきます。
平均的には、(私の経験上)15年位から18年位が限度です。
屋根材は過酷な自然環境の中に放置されていますから、日々劣化し続けていると思ってください。
特に、平板瓦は形状からして平らで、屋根下地とピッタリくっついています。
これは、屋根上の熱・冷気を屋根下地・木部に直接伝えてしまい、反対に建物下部からの熱・冷気を空気の層無しで(乾燥させる隙間が無いということ)結露を起こしやすい、ということになります。
この点では、日本という風土を考えると、日本瓦や積水かわらUなどの波型状瓦の空気層有りタイプが本当は有利であると言えそうです。
S様邸では、瓦自体の経年劣化が見られるのは当然のことと言えそうですが、強風に煽られた結果、軒先に近いところから棟トタンの飛散が起きてしまいました。
これは、棟トタンの固定方法上の弱点です。本体瓦を張り上げてきて最上部に来ると、鉄板製の役物という雨押さえ板をかぶせます。これが棟トタンです。中身は杉板の貫材(貫板)というものですが、これを2枚平行に屋根に真上から打ち込み、棟トタンでカバーリング、脇にカラー釘にて固定。定尺1.8mですから1.8mごとに10cmづつダブらせて取り付けます。
築後10年過ぎるくらいから、脇から打ったカラー釘が抜け始めます。カラー釘が外部の冷気を中の貫板に伝え、貫板の中で結露が発生、徐々に腐ってくるからです。これに、棟トタンジョイント部からの漏水や3つ又部の隙間発生による漏水などが加わり、水勾配の低い軒先から最初に棟トタンが飛散しやすくなる、、、ということになります。
平板スレート瓦の特性は、施工性の良さ・・・つまり葺きやすい材料。しかも値段も比較的安いし、見栄えも洗練されているように見えますから、普及率が高い材料です。
ただし、施工上の弱点・性質上の弱点を知っておいていただけると、メンテナンス必要時期に対して正しく対応できるので、思いもしない急な室内漏水や屋根構造材の沈下・腐食などに直面することを防げると考えます。
こちらの例で見ても、棟トタンの中身、貫板が完全に腐食し固定釘が遊んでいる(固定先の貫板が無くなっているので、ふらついている状態)なのがよく分かると思います。
さらに、こちらの屋根の問題についてですが。
築後28年というと、一般的に平板瓦材の寿命を過ぎています。が、途中途中で適切なメンテナンスがされていれば、かなりよくもつものでもあります。
平板瓦は、表面の着色層が防水の要です。S様邸は、10年未満の時点で表面層の再塗装をしてありますので、ここまで防水力が持ちこたえたと言えそうです。
ただ、瓦の数枚は外れかかっていますし、塗装面がすでに劣化・褪色(色落ち)コケ・カビの大量発生などの瓦の大敵が現れて来ています。
棟トタンの3つ又部分の防水コーキングが期限切れで、ここからも漏水は起きていると判断できます。
又、雪止め金物が付いていない為に、雪が少しでも降ったときの雪のズレ落ち時に樋が激しく変形してしまいました。私共は、雪止め金物は必要不可欠と考えて、必ずつけましょうと提案いたします。樋の雪被害防止になり、地上の人・物への落下被害防止にもなります。半丸タイプの軒樋は大型角樋への交換(受け金物はステンレス製、60cm間隔)妥当と判断します。
次に、こちらのお住まいの改修プロセスを見ていきます。
全棟トタンの解体撤去・廃棄物処置。
こうして全て撤去して仔細に見ていきますと、棟部の中では木部の腐食、断裂、穴あきなど、天井漏水一歩手前まできていたことがよりはっきり分かります。
棟部廃材を取り払い、清掃し、穴をすべてコーキング材にて埋めた後、新しく貫板をビス止めします。
その際、エクセラ独特の2次防水処理をしておきます。貫板と瓦の間の隙間に必ず防水コーキングを施すことです。こうしておくと、貫板・下地のベニヤのもちが平均して5年は長持ちします。
いよいよトタンの加工取り付け工事です。
3つ又部については、さらに念を押す意味で、防水処理をしておきます。ここでは、3つ又接合部の漏水が起きても防水テープが木部への漏水を食い止めるよう隠し誘導路を構成してあります。
さらに、トタンが取り付けられた後にも、3つ又部中心に、加工ジョイント部をコーキング処理しておきます。
これで万全です。
お住まいのメンテナンスは、ご家族と家という財産を安全に、安心して住んでいくためにはどうしても必要になります。積水屋根診断システムは設立20年の歴史と蓄積された経験・技術で多くのお住まいをトラブルから救ってまいりました。適切な周期で適切なフォローによる屋根改修工事は、お住まいを長持ちさせることができます。耐震診断と共に屋根診断を定期的にお受け頂き、健康な屋根のもと、安全にお住まいいただきたいとねがっております。
屋根改修の極意お教えします
■信頼できる建築系アドバイザーが身近にいる場合。
これは簡単です、その方に任せること。そして任せた以上文句は言わず、最後まで信頼。
アドバイザーと言っても、屋根や雨樋、ひいては外壁との相性もあるし、デザイン的にもそれぞれ得意分野があります。任せたアドバイザーにも有料無料問わず請け負った責任が発生しますから、相互不信に陥らない為にも、インフォームドコンセントを求めましょう。
その中で、使用材料や施工方法の記録・・・つまり仕上げ表を作成・保管するようにしておきましょう。アドバイザーが自分で(或いは自分のネットワークで施工者を選任する)場合は、工事契約書をその方と結びます。クーリングオフ制度の事もきちんと説明してくれるようでないと信頼に値しませんので要注意。
さて、実際に工事が始まる際には、近所への配慮(工事挨拶)が必要です。屋根材丸ごと交換工事と言う場合はかなりおおごとな工事になりますし、私共が得意な既存屋根材の上に『カバー工法』として、重ね葺きをする場合でも、風の吹き向きにより洗濯物を汚すとか、音でビックリさせてしまうとか、工事車両が道路をふさぐなどして、近所に何らかのご迷惑をお掛けすることがありえます。事前挨拶は絶対必要ですね。
■身近に信頼できるアドバイザー・施工者がいない場合。
間違っても、『呼びもしないのに向こうから来る』訪問販売業者には依頼しないで下さい。近隣工事挨拶の一環で多少自社の事をPRする人なら別ですが、屋根の一角を指し示し『ほら、あそこの瓦がずれてます。ほって置くと飛んでしまいますよ。』とか、『今なら
工事代金半額ですが、すぐ契約してください。』とか脅かし・脅迫めいた押し売りをする業者が後を絶ちません。多くはリフォーム詐欺の可能性がありますので、相手の名刺か会社のパンフレットなどをもらって、『後から考えてこちらから連絡します。』と言ってください。無責任な訪問販売業者なら、名刺すら渡そうとしませんし、工事見積もり書も後で証拠にしたくないから)見せるだけで置いて帰りません。
それでは、良い工事店選びのコツですが、@お買い物がてら工事現場があったら、実際に工事をしている職人さんやその現場の現場監督さんから自分の名前を伏せて、それとなく質問してみてください。ぶっきらぼうな職人さんでも自分の仕事に誇りを持っている人なら、工事や材料の説明は上手くなくても、人柄はなんとなく伝わります。もし、ある程度気に入れば、連絡先を教えてもらえばいいでしょう。但し、念を押すこと・・・見積もって貰っても工事をおたくに頼まない場合もありえますが、それでもいいですか?と。
A近所に、適当な屋根工事現場がなく、知り合いにも任せられる相手がいない場合ですが、それでも色々手段はあるものです。例えば、電話帖広告とか、インターネット広告。